麻混の浴衣は準きものとして使えるかどうかを、考えてみた。

夏の暑い季節がもうすぐそこですね。いまから暑くなったら何をどう着て暑さや汗対策をしよう?と思っているところです。もちろん絹の着物もあるので、今年こそは汗を気にせずに着たいところではありますが、小千谷縮が2枚ありますし、普段はやはり手軽に洗えるものがメーンになりそうな気もしないでもありません。

このシーズンになると「浴衣をお出かけに着てよいかどうか」の議論がはじまるようですが、個人的にはコーマ地はご近所のお祭りまでだろうなと思っています。綿絽もありますが、柄がまんまお稽古着なので、これもご近所まででしょう。
※うちのご近所はレンタル浴衣が蔓延する観光地なので、浴衣で混ざっても全然わからないというのが正直なところ。

そこで気になるのが、綿麻の浴衣。紅梅は持っていないので考えたこともないのですが、手持ちの黄緑の絞りの浴衣はどこに位置付けたら良いのか、どこまで応用できるのかを考えてみました。
今回は結論から先に書きますが、個人的には「答え探しの旅を継続中」。時代の流れや色々な人の考えかたもあり、本当の正解は、正直わかりません。
色々ご意見があれば、是非お聞かせいただきたいです。

さて、なぜ「麻混の浴衣をきもの扱いできないかどうか」を考えたのでしょうか。
それは先日、雨の予報の時に、麻の着物を着てる方を見たのがキッカケでした。縮のようなシャリ感はなく、触っていないのでわかりませんがなんとなく少し厚めの麻。それを見て、浴衣ではあるけれども綿麻浴衣を「夏きもの扱い」で使えたりはしないのだろうか?と思ったわけです。

わたしの黄緑の浴衣は、麻混の浴衣地として売られていました。近所のボーイスカウトのバザーに呉服やさんが出ていて、そこで2,000円で買った反物を撥襟にお仕立てしたものです。浴衣用の反物なのだから、浴衣であることは間違いありません。
でも、よくある浴衣(綿コーマ)とは素材感も違います。実はあまりちゃんと見てないけど、麻縮っぽいのかな。色も派手め。長じゅばんを着たら、きものとして使えないのでしょうか。そうすれば日本橋あたりまでおつかいにいったり、お友達と夜軽く居酒屋へ行ったりくらいはつかえるのではないか、と...思いますよね?思いません?洗えるし汗をかいても便利!

ということで、ネットで調べた情報をもとに、ひとつづつつぶしていきます。


■浴衣ときもののを比べてみました

①浴衣ときものの仕立て方に違いはない
②浴衣は「裏地のない単衣の」ものである
仕立て方は浴衣もきものもかわらないので、わからない人がみたら、ぶっちゃけわかりませんよね.....でも「いかにも浴衣」な生地や柄があることは確かだと思います。
撥襟できものを仕立てる人もいますし、広襟の浴衣も存在するときいたことがありますので、仕立てだけではなんとも言えないのでしょう。


③浴衣は湯上り時に着ていたもので、服としていたきものとはもともとは用途が違う
いまは湯上りにきものをガウンとして羽織る方もいるくらいだから、この時代的な考えは「流れ」として把握していれば良いのではないかと、個人的には思っています。
なので湯上り以外に浴衣を着てはいけないという考え方は、わたしは持っていません。日舞のお稽古も盆踊りも花火も、浴衣でしたしね~。


④きものと浴衣では素材が違う
きものの素材として代表的なものは絹です。でもそのほかに麻や綿のきものだってあるし、ぜんまいを使ったり紙を使ったりするものもあります。
浴衣も、だいたいは綿ですが、絹や麻の高級浴衣も存在するので、素材だけでは何とも言えないと思いました。
ただ織り方、綿のコーマや、綿でも絹でも紅梅は浴衣っていう認識なのですが、どうでしょうか。

そこで気になるのが、綿素材について。木綿のきものも存在しますから、綿のきものと綿の浴衣は何が違うのだろうかと気になりました。Yahoo!知恵袋で「浴衣も木綿きもののの一つで、夏に着るために粗めの生地に夏らしい染を施したものが多かった」という回答もありましたので、糸の本数や太さ、織り方(目の細かさ)や生地の厚みで判断することになるのでしょうか。

 

⑤現在では「おでかけ用浴衣」が存在する
④で書いたように、紅梅や絽、縮、絞りなどの高級浴衣が存在します。ということはわたしの黄緑の浴衣もおでかけ用高級浴衣に位置し、ちょっとした外出には着てもよさそうです。
ただ生地の厚さを考えると、ちょっと浴衣寄りなので本当にカジュアルなお出かけだけかな、とは思います。


⑥浴衣かきものかを見分けるには、長じゅばんを着ているかどうかを見れば良い
呉服やさんのサイトで、いまはきもの風に襟だけつけている人もいるので長じゅばんの袖が見えていればきものだろうというように書いてあったような気がします。でもうそつきで袖つけてない人もいると思うと、これだけでは浴衣なのかきものなのかの判断にはなりません。

 


①~⑤までひとつづつ考えながら、今度家でゆっくり小千谷縮と麻混の縮(黄緑の浴衣)の生地の厚さを見比べてみようと思っているのがイマです。もし厚み的にきものと言い張ってもおかしくないのであれば、長じゅばんの袖があれば十分きものに見えるから、準きものとしてちょっとしたお出かけに使っても問題ないかもしれないな、というところまできました。
でもそうじゃなかったら.....所詮きもの風浴衣で終わりですよね。ていうか(浴衣として買ったからというのもあるけれども)どうみても浴衣にしか見えない!黄緑の浴衣なんてどこに着ていくんだろう?!お仕立て代結構かかったのに~~~~~!!と、過去の自分を責めているところです。

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(参考サイト)
・着物ふじぜん
https://kimono.support/difference-between-yukata-and-summer-kimono/

Yahoo!知恵袋
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1097989345